自分の市場価値を調べてみよう
中国・春秋時代の兵法書『孫子』に有名な一節があります。
「彼を知り己を知れば百戦危うからず」。「敵のことをよく知り、自分のこともよく知っていたならば、何度戦っても負けることはない」という意味です。
いま働いているヤングビジネスマンに例えるなら、「己を知ること」は「自分の市場価値を知ること」であり、「敵を知ること」は「求人市場の状況や動向を知ること」に他なりません。
「自分の市場価値を知りたい」「適性年収はいくらだろう」と悩んだことはありませんか? それを調べてみましょう。
市場価値が高いとは
「市場価値が高い」とは、「企業が求めている経験やスキルをもっている」ことです。
「専門性が高い」と似ていますが、それでは「市場価値が高い」ことにはなりません。専門性が高くても、その経験やスキルを求める企業がなければ、市場価値は低くなります。
市場価値は需要と供給です。「需要=企業が求める経験やスキル」、「供給=企業が求める経験やスキルをもった求職者の数」このバランスで決まります。
また、市場価値には年齢や居住地も影響します。同じ経験とスキルをもっていても、25歳と35歳では異なりますし、居住地が首都圏と地方でも変わります。
市場価値の使いかた
自分の市場価値は「知っておかねばならないこと」ではありませんが、知っていれば就職活動がスムーズに進みます。
あなたの市場価値が年収400万円だと仮定します。面接官から「うちに来られたら年収300万円くらい」といわれたら、「この会社は給料が安い。いまの会社はなかなか評価してくれている」となります。逆に「わが社に採用されたら年収500万円」といわれたら、「いまの会社では評価されていない。他社を検討しよう」となるでしょう。
このように、自分の市場価値をあらかじめ知っておけば、さまざまな局面で、素早い判断と適切な対応をとることができます。
市場価値の調べ方
1.実際に転職活動をする
君の市場価値を知るもっとも有効かつ確実な方法は、実際に就職活動をしてみることです。あなたを高く評価する会社もあれば、低い評価の会社もあるでしょう。
どこの企業で何を評価され、どれくらいの条件提示をもらえるのか、実際に就職活動をすればリアルな情報が得られます。とりあえず2~3社就職活動をして「もし採用されたら給料はいくらか」を確認するのです。
2.転職エージェント(人材紹介会社)に聞く
転職エージェントは、たくさんの求職者と面談し転職を支援しています。単純に所属企業や職種のみで市場価値を測らずに、経験にもとづいた情報を提供します。
こうした意味で、転職サイトのスカウトやアンケートよりも、正確性の高い情報を提供できます。面談は無料の場合が多いですし、手軽さと正確性をかねていると言えます。
目的は「市場価値を知ること」です。大手の転職エージェントにひとつ登録して、キャリアアドバイザーと面談してみることです。大手の転職エージェントを3つ挙げておきます。
3.転職サイトのスカウトメールを使う
転職サイトとは、さまざまな業界や職種の求人が掲載されているWebサイトで、多くの求人情報を自由に検索・閲覧ができます。そのなかで気にいった求人を、自分で選んで応募するサービスです。
転職サイトには、企業からスカウトを受けられるサービスがあります。このサービスに登録すると、企業から「わが社に応募しませんか」というメールが届くことがあり、これを「スカウトメール」と呼びます。スカウトメールを送ってきた企業の情報や職種、年収である程度の市場価値がわかります。
スカウトメールの内容は、「わが社に応募しませんか」などの直接オファーから、「希望の求人があります」といった案内までさまざまです。スカウトメールには3種類あり、それぞれ内容や役割が違ってくるので、どのメールが届いたのか、切り分けて判断してください。
●スカウトメールの種類
- システムで自動配信されるもの
- スカウトメールに登録すると、転職サイトのシステムから自動で送られるメール
- 誰にも当てはまる定型文。メルマガや広告メールに近い
- 企業の人事担当者からのスカウト
- 企業の担当者からの直接オファー
- 冒頭やメール件名に、個別の企業名が入っているのが特徴
- 転職エージェントが送るもの
- 特定の企業の紹介ではなく「キャリア相談実施中」など転職支援をアピールするもの
目的は「市場価値を知ること」ですから、 大手の転職サイトのスカウトサービスにひとつ登録してみることです。スカウトサービスを持っている大手の転職サイトを3つ挙げておきます。
4.転職サイトの診断ツールを使う
転職サイトによっては「市場価値の診断ツール」をもっているサイトがあります。20~30個の質問に答えると「あなたの適性年収は〇〇万円」と教えてくれます。
「無料の市場価値診断ツール」をもった転職サイトを3つ挙げておきます。
ただし、この査定結果をうのみにしてはいけません。サイトにより基準がバラバラで、質問内容が適切かもわかりません。年収の査定額に正確さが期待できません。あくまで「参考程度」、もしくは「目安が何もないよりまし」くらいに考えるならいいでしょう。ただし、手軽に調べられる点は有効です。
自分の市場価値を知る方法
- 実際に転職活動をしてみる:
(もっとも有効かつ確実) - 転職エージェントに聞く:
(手軽で正確性が高い) - 転職サイトのスカウトメールを使う:
(大まかな目安になる) - 転職サイトの診断ツールを使う:
(目安がないよりまし)
ミイダスでシミュレーションをしてみよう
さきほど、転職サイトの診断ツールは「正確性がとぼしい」「目安がないよりまし」といいました。ところが「何とかとハサミは使いよう」で、以外なことに使えます。
3つの診断ツールどれでもよいのですが「面倒な会員登録がいらない」、かつ「転職サイトから不要なメールも来ない」というのはミイダスだけです。ミイダスの質問は25個くらいで、1回の査定時間も約5分、ミイダスを使うのが一番いいでしょう。
では、ミイダスを使って何をするのか?
ミイダスを「さまざまな条件の年収シミュレーションツール」として利用します。
ミイダスの中であれば、何にでもなれます。
営業マンや経理マン、技術者にもなれます。
建築技術者や看護師、塾講師にもなれます。
大企業の社員でも個人事業主でもなれます。
未経験だけどやってみたい仕事がある。
スキルと経験をもつ仕事が2つある。AとBどちらがいいか。
22歳で年収400万円なら30歳だといくら?
この仕事はどんなスキルが求められているか。
同じ職種で首都圏と地方はどれくらい違うか。
もう何でもシミュレーションできます。
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